
粉末状の塗香(ずこう)は、控えめで心地よい香りが特徴。お香のなかでも普段使いしやすい種類です。塗香を購入する際の選び方や、おすすめの塗香、それぞれの特徴などを詳しく解説するので、参考にしてくださいね。
目次
- 塗香とは?
- 塗香とは粉末状のお香
- 塗香の種類
- 塗香の選び方
- 香りで決める
- パッケージや形状で決める
- 用途で選ぶ
- 人気の塗香おすすめ10選
- 1.ジャパニーズソリッドパフューム 練り香水/香源
- 2.塗香お試し6種セット/玉初堂
- 3.極品塗香/松栄堂
- 4.塗香/テラ
- 5.らくらく塗香/香りのくぐり戸
- 6ハンドクリーム/山田松香木店
- 7.ぬり香 和香古今 天女のかおり/長川仁三郎商店
- 8.塗香 あやめ/悠々庵
- 9.塗香 貴妃/岩佐佛喜堂
- 10.極上塗香/高野山大師堂
塗香とは?
塗香(ずこう)とは、手に塗りこむタイプのお香のこと。普段からつかいやすい種類のお香です。
お香との違いや、塗香の種類も解説していくので、参考にしてみてくださいね。
塗香とは粉末状のお香

塗香は、粉末状のお香のこと。お香全般の原料となる香木や漢方生薬などの植物を、細かくパウダー状にして混ぜてつくったものです。
その粒子はベビーパウダーのようにさらさらで、擦り込むことでしっかり馴染み、粉っぽさや色が気になることはありません。
焚いて薫らせるお線香や焼香とは違い、塗香は直接からだに塗ることで体温を利用して薫らせるので、火を使わずに香りを楽しむことができます。
つかう人の体臭と混ざって、オリジナルの香りになるのも塗香の魅力なんだとか。
もともとは仏教でお清めの粉末として使われていた塗香。
現在もお寺などでは、お坊さんや参拝者のお清めや、お供えとして使われることがあるようです。
塗香の種類

塗香は天然香料をつかった香りアイテムとして、自然派を好む人からの注目を集めています。
そのため日常生活のいろいろな場面で活用されるようになり、以下のようなさまざまな塗香が発売されています。
スタンダードタイプ | 大容量で自宅でつかう時におすすめ。容器に詰め替えると◎ |
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パフタイプ | 粉の飛び散りが少ない。出先で使うときにおすすめ。 |
ペーストタイプ | 粉が飛び散らない。粉で汚したくないときにおすすめ。 |
ハンドクリーム | 香りが控えめ。気軽に使いたいときにおすすめ。 |
スタンダードタイプは最もレギュラーな塗香の形状。粉末になった塗香を袋から適量手にとって馴染ませるタイプの塗香です。
たくさん入っているので、自宅で使いたいひとにおすすめ。そのままでは袋から出すときに毎回粉が舞ってしまうので、小さめの容器に詰め替えてつかうと良いでしょう。
パフタイプは、スポンジで使いたい箇所をたたいて馴染ませて使います。粉の飛び散りが比較的少なく、出先で使いたい時や、指先を介さずに匂いをつけたい時におすすめです。
ペーストタイプは、練り香水のような形状で楽しめる塗香。粉が飛び散る心配が0なので、外出先や絶対に汚したくない服を着ている時などにおすすめ。
ハンドクリームタイプは、普段使いにピッタリの塗香です。手の乾燥は気になるけど、普通のハンドクリームじゃ嫌だという人や、塗香の粉による手の乾燥が不安な人におすすめ。
塗香の選び方
いざ塗香を使ってみたいけど、たくさんある中からどの塗香を選べばいいかわからないという人も多いのではないでしょうか。
塗香を選ぶ際に注目してほしいポイントを紹介するので、塗香探しの参考にしてみてくださいね。
香りで決める

塗香を選ぶとき、香水を選ぶときのように香りで選んでみてはいかがでしょうか。
塗香に使われている香木には、おもに沈香(じんこう)と白檀(びゃくだん)の2種類があり、これらに漢方生薬を混ぜてつくられます。
お寺のようなお香らしい匂いを選びたいなら、こうした伝統的な調香のものを選ぶと良いでしょう。
沈香が使われているものは、深みがありスパイシーなものが多いです。白檀がベースになっているものは甘く爽やかな匂いに仕上がっているものが多いので、初心者さんにおすすめです。
モダンな香りのものであれば、購入する前にきちんと香りの説明を見るようにしましょう。
パッケージや形状で決める

塗香を選ぶ際には、パッケージや形状も見てみましょう。
袋入りタイプ | 15グラム~/大容量で多く使いたい人にピッタリ。 |
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カップケース | 5~15グラム/持ち運びにも。見た目もかわいらしい。 |
筒状ケース | 3〜5グラム/持ち運びに便利。手のひらに出しやすい。 |
箱入りタイプ | 木箱などに入っていて厳格。 |
袋入りタイプは大容量で、自宅でたくさん使いたい人にぴったり。持ち歩くには、別容器に移し替える必要がありそうです。
カップケースタイプは、丸いケースに粉がそのまま入っている形状で、持ち運ぶこともできます。ころんとした見た目でかわいらしいのも魅力。
筒状のタイプは、指先を使わずに手のひらに直接出せるタイプが多いです。小さいケースなので持ち歩きに便利で、出先で使うのにピッタリ。
箱入りタイプは厳格な見た目で、人に渡すなど、見た目にもこだわりたい時におすすめです。
用途で選ぶ

塗香を選ぶときは、その使い方によっても選ぶことができそうです。
自宅で楽しみたい | 大容量のもの袋タイプ好きな香りのもの |
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持ち歩いて使いたい | コンパクトなものケース入り控えめな香りのもの |
自宅で楽しみたいとき、持ち歩きたいときにそれぞれおすすめの塗香のポイントは上記の通りです。
自宅で楽しみたい時は、保管しておけるので大容量の袋入りの塗香を選ぶといいでしょう。
また自分にしか香らないので、好きな香りの塗香を使って自宅でのリラックスタイムを演出しましょう。
持ち歩いて出先でも楽しみたいときは、カバンに入れるのにピッタリなサイズの小さいものを選んでみましょう。
ケース入りで粉の飛び散らないものがおすすめです。
また周囲に人がいる環境でつかうのであれば、控えめな香りの塗香を選ぶといいかもしれません。
人気の塗香おすすめ10選
塗香を使ってみたいひとにおすすめのアイテムを紹介するので、購入の際にはぜひ参考にしてみてください。
1.ジャパニーズソリッドパフューム 練り香水/香源

京都に拠点をおいているお香メーカー「香彩堂」がつくる練り香水。
昔から伝わってきた香原料を再現しつつも、モダンに調合している現代版ペーストタイプの塗香です。
伽羅、沈香、白檀、麝香(じゃこう)、龍涎香(りゅうぜんこう)と幅広い香りが販売されています。
2.塗香/玉初堂

比較的にスパイシーな香りの仕上がりで、塗香らしい香りを試してみたい人におすすめ。
3.極品塗香/松栄堂

300年続く塗香の老舗(しにせ)の松栄堂が販売するスタンダードな塗香です。
白檀・丁子・桂皮・竜脳を使用していて、爽やかな香りのタイプ。15gで税込み770円という試しやすい価格なのもポイントです。
4.塗香/テラ

少量で持ち歩きにピッタリなテラの「塗香」です。
筒状のケースに入っているので、指先を汚さずに、直接手のひらに出すことができます。
白檀をベースにさまざまな香木がブレンドされていて、爽やかで落ち着きのある香りです。
5.らくらく塗香/香りのくぐり戸

ついているスポンジで優しくたたくだけで気軽に使える塗香です。粉が大きく飛び散る心配がなく、出先でも使いやすいアイテムです。
「らくらく塗香」のシリーズは、4種類の香りが販売されています。
伝統的なお香の香りの「くらしっく」、ラベンダー香油の配合されている「らべんだー」、さくら香油の配合されている「さくら」、ホワイトセージと白檀を配合している「ほわいとせーじ」の4種類です。
塗香らしい匂いのほかにも、普段使いしやすい香りを選ぶことができるのが魅力です。
6.ハンドクリーム/山田松香木店

保湿成分も兼ね備えたハンドクリームタイプの塗香です。
優しい香りで使いやすく、日々のお手入れをしながらさりげない香りをまとうことができます。
販売されている香りは2種類あります。
1つは、白檀のなかでも最上品とされる「天然老山白檀」を使用した白檀の香り。
もう1つはマッコウクジラの結石から取れる最上級の動物性香料である「龍涎香」を使用した香りです。
7.ぬり香 和香古今 天女のかおり/長川仁三郎商店

コンパクトケースのような香合(容器)に入ったペーストタイプの塗香です。
和風のかわいらしい香合に、持ち歩き用の巾着が入ったセットで販売されていて、香合や巾着の色味や柄などを選ぶことができます。
「天女のかおり」は、白檀の甘さが引き立つ初心者の人でも使いやすい香りなので、かわいらしいパッケージと合わせてプレゼントにするのもおすすめ。
8.塗香 あやめ/悠々庵

「悠々庵」の塗香はパフをポンポンたたいて使うタイプです。パフタイプで粉の扱いが簡単なだけではなく、直径5cm程度とコンパクトなので持ち歩きにピッタリ。
白檀と天然香料のみで作られている伝統的な製法で、爽やかでスパイシーな香りが好評の商品です。
9.塗香 貴妃/岩佐佛喜堂

伝説の美女と言われる楊貴妃(ようきひ)がまとっていた香りをイメージした塗香です。
楊貴妃は体臭を和らげるために、塗香と同じく漢方生薬をブレンドした薬を使っていたと推測されています。
妖艶でオリエンタルな香りが楽しめる塗香です。
10.極上塗香/高野山大師堂

高野山奥之院で身を清めるために使用されている、古典的な塗香です。古来の経典どおりの天然原料を使用していて、上級者向けの配合。
「実際にお清めで使われているものを試してみたい」という人はこの商品から試してみるのがおすすめです。